レオを動かすこと

レオはまだソファの昇り降りはできる体力を残している。
でも、クーラーの利いた部屋で静かに眠っているレオを暑い外気に触れさせ、キャリーに入れて車に乗せ病院へ運ぶことがためらわれる。
レオを人間の手によって動かすことが嫌だ。
「あと数日早かったら……」と言われたとしても、やはりレオを勝手に動かすことは自然なことではないと思う。
そっと見守るために、より快適でいられるために、先生の往診を頼むことに決めた。

振り返る

3月14日に里親会でレオとモコを譲り受け、レオの皮膚病が完治。ようやくゲージから出すことができてわずか数週間後には横隔膜ヘルニアだ。
先生からも食事ができなくなるほど悪化したら点滴になるかも……、と言われて覚悟はしていたが、こんなに早く悪化するとは。
まだ諦めたわけではないけれど。
写真はまだ元気だったころのレオ。5月頃。

この暑さで

イメージを揺らがすこと無く、レオが復帰した日々を思おうと努力中。
でも、努力と感じる以上、信じる心が揺らいでいると認めざるを得ない。
レオは食事も1日2,3口しか食べず、水はほとんど飲んでいない。
今日、おしっこを1度だけしたが、とても濃い色だった。
夜、トイレに行ったので後を追ったら、何を思ったのかトイレの砂をカリカリ食べ始めた!
意識が朦朧としているのかな……。
ここ数日は様子を見ようと思っていたが、明日の午前中に病院へ連れて行くことを決意した。
体調不良で車に乗せるのは辛いが、点滴を受けないと心配な状態と判断。
もしこのまま灯りが消えることが確実ならば、先日取り消した手術の道を再度検討してみようかと、ふと思う。
無理な延命は望まないが、これは治療の範囲なのだろうかとも思える。
それともこのままソッと静かに灯りが消えていくことを見守ることが務めだろうか。

病気のレオの体力が落ちてきてご飯もあまり食べられない。呼吸は落ち着いていて、静かに寝ているので様子をみています。
先日、子猫を保護した。両目が病気だったが病院通いで完治! 名前は「チョコ」。子供たちが付けた。貰い手を探すつもり。

レオの病状

レントゲンの結果、レオは「横隔膜ヘルニア」とのこと。
レオが保護されたとき、交通事故か何かで骨盤骨折で後3日の命と言われたそう。
そのときに横隔膜についた傷が時間とともに広がり、結果、横隔膜が破れて臓器が移動してしまったのではないか、と。
移動してしまった臓器が肺を圧迫しているというだけあり、レントゲンに写ったレオの肺は健常な猫の半分しかなかった。
レオの体調や血圧・脈拍を考えると手術は困難だそうで、私たち家族はこのまま安静に見守ることに決めた。
骨盤骨折に耳ダニ、皮膚病と数々の苦痛の挙句、横隔膜ヘルニアまで……。この子は本当に苦しみの多い一生だなぁと悲しくなったが、とりあえず横隔膜ヘルニアに関しては痛みは無く、呼吸が苦しいという症状だけなので、弱った身体にメスを入れない方向を選びたかった。
いまのところ、レオはベッドで静かに寝ている。調子のいい日は他の猫と少し遊んだり私たちに甘えてきたり。
お風呂に入れてフカフカ猫にするという夢は果たせ無そうだけれど、これまで以上に愛情を注いで経過を見ていくつもりです!

レントゲン

皮膚病も治り体調も落ち着いてきたので、雄猫の去勢手術の予約を入れた。ところが数日前からお腹で呼吸するような荒い息遣い。心配なので手術の前にレントゲンを撮ってもらったら意外な事実が!

うぅ……


虐待や無理心中のニュースを見ると、心が悲鳴を上げてどうにもやりきれなくなってしまう。
私にできることは自分の子供に最大限愛情を注いで大切に育てて行くことだと分かっているけれど、このやりきれなさをどうコントロールしたらいいんだろう。
悲しいニュースで傷ついた自分の心を、どうやって癒せばいいんだろう。悲しいニュースの当事者たちに対して、何か償いになるようなことって無いだろうか。

里親会でレオに出会ったとき、顔や耳に皮膚病があることが分かって、引き取る側のリスクも説明された。先住猫との相性以外に、病気の猫をもらうことで病気が移る可能性があるとか、レオを病院に通わせる費用やいままでのワクチン代の支払い等、いっぱいあったけれど、それでもこの子に愛情をいっぱい注いで、幸せいっぱいの猫にしたいと思った。
何がどうなろうと、私が責任を持ってこの子を育てるって。
それも何かに対しての償いの気持ちに似てる。